ポラリスコードを考える/台本+補強版

このページは拙動画ポラリスコード考の動画を書き起こし一部補足を加えたものです。
言及しない限り2025年10月14日までのバージョンを元に考察をしています

ポラリスコードがなぜ受け入れられなかったのかをディベート資料でお見せしていこうと思います。
なぜ受け入れなかったのか…端的に言うとなぜコケたのかというディベートをするために資料を書いたのですが、
ディベート相手が逃亡しました。

ということで、早速テンポよく行きましょう。3つのテーマで…
初動がまずかった
コンテンツの魅力がなかった
音ゲーとしての魅力とコア層への訴求力が無かった。
この3つのテーマでお送りしていこうと思います

まずは一つ目の初動の不味さ。
基本的にアーケードゲーム、ソーシャルゲームというのは初動が全て…
初動が全てというほどではないけれども、大体で8割ぐらいが初動で決まります。
こういう世界のゲームにおいて、初動がまずかった、まず一つ目はこちら。

ソシャゲライクなスコアリングシステム。
ソーシャルゲームによくあるカードの強さでスコアが決まるシステム、これを初期は採用してました。
達成率100%、いわゆるオールパーフェクトを達成しても、カードのレアリティ不足でSSからDランクの評価でBランクしか取れない、こういうシステムがまず不評を得ました。

高難度譜面を解禁するためのゲーム内通貨の獲得量も非常に少なくなり。
その結果音楽ゲームコア層は誰も見向きもせずに稼働1ヶ月でこのスコアリングシステムは形骸化をして一般的な音ゲーのスコア表記が標準になりました。

一応カードの強さで決まるスコアも残ってはいるのですが、リザルトの標準は一般的な音ゲーリザルトで、早速コンセプトがずれています。

そして次、決算前の稼働開始
ポラリスコードの稼働開始日は2024年の3月27日の水曜日。
コナミは3月31が年度の区切りなので露骨に決算2営業日前の稼働開始です。

それに伴っていくつかの作り込みの甘さがありました。
まずはこちら、一回300円の外部コラボのガチャの当たり枠、ゲームで使える3Dキャラクターがまだ実装されてないのに、ガチャだけ実装しました。
すなわち、外部コラボのキャラクターの一回300円のガチャ引いて、当たってもまだゲーム中で使えない、でもガチャだけはありますっていうとんでもない仕様がありました。いいんですか?

そして、ソーシャルゲームを意識したゲーム性にもかかわらす、ログインボーナスの追加や肝心な音楽ゲームの部分での操作性向上のアップデートが稼働開始後に行われました。
ロケテストが5回もあったんですよこのゲーム。
ロケテストがあったにもかかわらず、決算前に稼働したかったのか知りませんが、稼働開始後に大量の調整が入りました。

そして、一部の楽曲においてはバグでコンボが繋がらなく、フルコンボができないという不具合
すらありました。

そしてストーリーの未実装、ソーシャルゲームを意識しているゲームでこれは中々問題で
近年の流行しているソーシャル音楽ゲーム。プロセカやバンドリで重視されているストーリーの要素があまりもなかった。
公式サイトで発表されたストーリーモードが1年以上追加されず、公式サイトにもストーリーの動画や文章が公開されていない状況です。
他社のプロセカでは、2年前に全てのストーリーがYouTube上で公開されています。
アーケードでの競合作品、オンゲキは開始1ヶ月程度でストーリーの部分に関して全てYouTubeで公開されており、ポラリスコードの作り込みの甘さが目立ちます。

そして現在でもプレイ出来ないSecondHeavenがデモ画面に流れるバグがあります、これは2025年9月の現在でもプレイできない楽曲です。

参考資料
(株)コナミアミューズメントIR資料 新作音楽ゲーム『ポラリスコード』が3月末に稼働開始!

次に、1プレイの曲数の少なさと、デッキ構築時間の短さ。
初期のバージョンでは、コインプレイとPASELIのライトプレイでは100円2曲で難易度制限があります。
130PASELIを使用するノーマルプレイで一般的な音楽ゲームの一般的な3曲プレイになります。
この時点ですこし割高感が否めません。

そしてゲームの一部の詳細設定とキャラクターの育成やデッキ構築を行うホーム画面の制限時間はわずか60秒しかありませんでした。
そして、ゲームプレイ中の楽曲選択後にデッキの構築と選択を行う時間はたった15秒です。
楽曲に合わせてデッキを選んだり、キャラクターを選択する時間は15秒しかありません。

ただし、この3つの点に関しては現在では改善されており、現在ではではライトプレイで3曲プレイ、
130PASELIでは4曲プラスエクストラで5曲遊べるような設定となっており、ここら辺はしっかりと改善はされています。
ただし、初期では130PASELIを支払って3曲でEXTRA無しのプレイ代金とガチャ課金でプレイ代金としても高めの印象でした。

初動の結果としては音ゲーコア層が嫌うソシャゲライクなスコアシステム
決算前のリリースで作り込みの甘さ。
そして、割高なプレイ代金により初動の評価があまりよくありませんでした。
結果、初動が重要なアーケードゲームにおいて悪評が先行するような結果となりました。

初動から前途多難なポラリスコードですが、続いての問題点がこちら。
コンテンツとしての魅力が少なかった。

まずはオリジナルキャラクターの掘り下げが少ない
稼働開始後にもかかわらず、ストーリーとキャラクターのバックグラウンドなどが一切公開されず、キャラクターのプロフィール画像が各キャラクター1枚しか公開されていませんでした。
そして前述したとおり、ゲームモード選択画面にあるストーリーモードについて1年以上追加されませんでした。
ストーリーの魅力が1年以上もない状態でした、そしてもう一つ。

最近のゲームのSNS戦略としてよく用いられるゲームのキャラクターがSNSに書き込んでる設定も薄く、ゲームのアップデート内容などを淡々と紹介にするにとどまる、薄い公式SNSがありました。

ちなみに、このゲームのストーリーにおいては、SNS時代、拡散の時代を題材としていたゲームで、初期のスコアシステムにもあったように、いいね!を集めるゲーム性でしたが、そんなことは一切なく、他のコナミのゲームのように淡々としたSNSの更新が行われました。

そしてもちろん、麻雀ファイトガールやボンバーガールのように面白い公式漫画が定期的に更新されるわけもなく、キャラクターの魅力が非常に薄い中稼働が進んでいきます。

参考URL
麻雀ファイトガール公式X
ボンバーガール公式X

そしてこちら、競合作品との差、前述の通り、プロセカではサービス開始前から3DMVを9曲先行公開して、2年前からストーリー部分に関してはYouTubeに完全に公開、
ゲームのダウンロードやプレイせずとも見れる環境にあります。
すなわち、無料で遊べるにもかかわらず、ダウンロードすら面倒くさい、そんなプレイヤーでもキャラクターやストーリーを知ってほしいという戦略です。

オンゲキも前述の通り稼働開始1ヵ月でストーリーはYouTubeで公開して興味を引くような戦略です。
そして、ゲキチュウマイで展開しているコンテンツ、イロドリミドリについても漫画やボイスコミック動画などをYouTube上で公開して、
やはりプレイしなくてもキャラクターやどんなコンテンツかを紹介する導線がしっかりあります。
ポラリスコードにはそんなコンテンツは一切ありません。

参考URL
プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク 公式YouTubeチャンネル
オンゲキ公式サイト ストーリー
イロドリミドリ公式サイト

そして次のトップを呼ばないコラボ。
稼働当初からホロライブや他社のVtuberとのコラボするも、ホロライブからは中堅どころのVtuberしか呼ばれませんでした。
すなわち、稼働初期のストーリーやキャラクターの魅力などもなく導線がない中、コラボするVtuberに関してもトップ層を呼ばずに中堅どころでお茶を濁して興味を引きにくい結果となりました。

これは、やはり知ってると知らないの差、これが大きく出た結果です
稼働初期ぐらいはせめて本当のトップを呼んでほしかったところです。
その後、女性Vtuberとコラボするも女性VtuberやVtuber全体でトップ20以上に入るような超トップVtuberを呼ぶわけではないので、
やはり魅力に欠けます。

ちなみに同社製のサウンドボルテックスでは、登録者数トップファイブに入るようなVtuber、ホロライブのVtuberをガンガン呼んでしっかりと未プレイ層にもしっかりとアピールしていってます。

そして次。一部の外部コラボついてはガチャで3Dキャラクターが追加されますが、これも女性Vtuberで女性向けコンテンツとの大きなコラボがなく、結局は男性コア層にしかリーチをしていません。

そして自社コラボについてはボルテとひなビタで目新しさはあんまりない自社コラボです。
ここは思い切って麻雀ファイトガールのリーチBGMで遊べるみたいなことやってほしいところですが、そんなこともなく、目新しさもないボルテとひなビタでお茶を濁してる現状です。

次に目玉の3DMVの乏しさ
前述したように、ガチャのあたり枠の3Dキャラクターを背景にして一部の楽曲を遊ぶことが出来ますが、対応楽曲は稼働開始当初は3曲しかありませんでした。

その後2ヶ月後に1曲追加されました。それから約1年以上対応楽曲が追加されず4曲、わずか4曲しか見れない3DMVのためにガチャを引く人はそこまで多くないと思います。
そしてちくわパフェ以外の3曲はおそらく新規っぽいモーションを使用していますが、ちくわパフェはダンエボかダンアラからモーションを使い回しております、使いまわすならもっと対応楽曲を増やしてほしいところです。

ダンエボやダンアラからモーションを持ってきてリップシンクとカメラモーションをつければ比較的コストを掛けずに対応楽曲を増やせそうな気がしますが、ポラリスコードはそれをしません。

そして一部のコラボVtuberはガチャを引いても3DMVが見れません、選択不可です。たった4曲の3DMVそれすら見れないガチャの当たりです、非常に魅力に掛けます。

参考URL
BEMANIWiki 2nd ポラリスコード/収録曲リスト(2025/10/26閲覧)

すなわち、キャラやストーリの魅力が無く、魅力的な部分が拡散がされないゲームです。
そして第3セクション

音ゲーとしての魅力とコア層への訴求力の弱さ

目新しさのないシステムと入力デバイス。

ゲームシステムはオンゲキとチュウニズムとサウンドボルテックスを足して5で割ったような既視感しかないゲームです。
入力デバイスの特許資料において、オンゲキとチュウニズムに言及するぐらい、作ってる方も意識している入力デバイスで目新しさはありません。

補足資料
チュウニズムに言及しているポラリスコードの操作デバイスの特許情報
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2025-030727/11/ja

オンゲキに言及しているポラリスコードの操作デバイスの特許資料
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2025-030734/11/ja

それに伴う問題点として、近年の早期終了した音楽ゲームと同様に、過去の音楽ゲームのアイディアで説明することができてしまうゲームシステムで新規性が一切ありません。

近年の早期終了した音ゲーで言うと、
ビートストリームはタッチパネルでおこなうmaimai
シンクロニカは押忍戦え応援団やOsuと同等のシステム
WACCAはmaimaiとチュウニズム
テトテコネクトも応援団とmaimai系のシステム
クロノサークルもmaimaiとスピンリズムXDと同様のシステムで上記のゲームは全て
早期にオンラインサービスが終了しました、全て目新しさがないゲームシステムでした。

そして高難度譜面の解禁の手間、やはり音ゲーコア層は高難度譜面をやりたいです。
譜面難度最高ランクはゲームの通貨で解禁するシステムですが、初期状態では最高難度を1譜面解禁するのに高レベルのカードを用意して、SランクやSSランクを取って45クレジットのプレイが必要でした。

1譜面に45クレジットです、45クレジット高ランクを取り続けてレベル12の譜面が1つ解禁できます。ゲーム内通貨の獲得量と獲得手段が増え改善された今でもレベル12を1譜面解禁するのにの20曲程度のプレイが必要になる時間とお金を要求されるシステムで音ゲーコア層としてはあまりありがたくないところ。

そして掛け持ちプレイを誘発させる布教キャンペーン。

これは今年2025年の3月に開催されました。
ポラリスコードのプレイが10プレイ以下のプレイヤーか2025年にポラリスコードを一度もプレイしていないプレイヤーと遊ぶと過去のイベントと新規楽曲1曲が解禁されるイベントです。
これは新規楽曲1曲あるってのが非常に厄介で、他の解禁方法がありません。

すなわち、この布教キャンペーンで解禁するしかないのですが、新規プレイヤーや復帰プレイヤーとマッチングする必要があるのですが、このゲームは当然プレイ人口が少ないのでオンラインマッチングの可能性は低いです。

そして、そんな数が少ないプレイヤーとマッチングしても、新規プレイヤーが多くいるはずもないので、結局は新規カードを用意して掛け持ちプレイをするのが最善の解禁でした、アーケードゲームです。
他社の他ジャンルで湾岸ミッドナイトなんかは掛け持ちプレイ容認店舗もありますが、これは音楽ゲームです。

しかもマッチングプレイなので、4曲分掛け持ちプレイをしないといけません、約12分程度掛け持ちプレイをしないといけません。
1台設置店舗や、掛け持ちがハウスルールで禁止されている店舗だと解禁が難しいです。

そしてポラリスコードはコナミ系アーケードにある新規プレイヤー初回ワンプレイ無料もないので、掛け持ちで解禁を狙う場合、カードの300円とワンプレイ100円の400円で新規楽曲をやっと1曲解禁出来ます、しかも掛け持ちプレイをして白い目で見られるとリスク付きです。

参考資料
掛け持ち容認の湾岸ミッドナイトマキシマムチューン6RR+の設置店舗
フタバボウル関大前店(2025年10月26日閲覧)
掛け持ち容認はwikiにも言及あり

すなわち、音楽ゲームとしての差別化が無くコア層があまりプレイしなかった。

と、言うことでこのプレゼンのまとめとして
初動の低評価、コンテンツの魅力と拡散力不足そして、ゲームの部分の魅力不足。

それにより初動の作り込みの甘さが拡散され、ストーリーなどか公開されずコンテンツの魅力が拡散されず、音ゲー部分の魅力が薄くプレイ動画やリザルト画面が拡散されなかった。
そしてポラリスコード最後の問題点です。

動画共有サイト等、人気のコンテンツを作るストーリーのゲームに対して、そもそものゲーム自体の拡散力が非常に低かった。
これがポラリスコード最大の問題点かもしれません。

と言うことでポラリスコードがなぜ受け入れなれなかったのか考察プレゼン書き起こし動画でした、ご清聴ありがとうございました。

コケたあまり流行らなかったゲームを考察するのはゲーム好き/ゲーセン巡り好きとしての矜持です。
初稿2025/10/26

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